「国公立薬学部の6年制と4年制の違いや仕組み(前編)」では、薬学部の概要や6年生と4年生の違いについてご説明いたしました。後編では、 国公立 の 薬学部 の偏差値や費用、また卒業後の進路についてご説明いたします。
国公立薬学部の6年制と4年制の違いや仕組み(後編)
薬学部を卒業したあとの進路
薬学科を卒業して薬剤師国家試験に合格すると薬剤師免許が取得できます。病院、調剤薬局、ドラッグストアなど、さまざまな領域で薬剤師として活躍できます。薬局では処方箋の調剤や服薬指導などの業務を担当します。
一方、薬科学科は特に資格取得に関することはありません。
ほとんどの学生が修士課程へと進みます。その先の就職先としては製薬会社での新薬の研究、開発、MR(医薬品情報担当者)やCRO(治療コーディネーター)また保険衛生関連、行政関連など専門性を発揮できる公的機関などで幅広く活躍できる場があります。
特に製薬会社へ就職し、創薬(医薬品開発)の分野で研究職として携わる人が多いです。
薬学部でかかる学費
一般的に薬学部は学費が高いと言われています。実際は私立大学、国公立大学によって入学金や授業料などに大きな差があります。
国公立大学は学部・学科に関係なく一定です。6年間で350万円から400万円ほどかかります。私立大学の薬学部6年間の学費は、大学により1,000万円から2,000万円と高額です。
学費は安く抑えたいところですが国公立大学に入学するということは難関であるという難点があります。
国公立大学薬学部へ入ることの難しさ
国公立大学で薬学部を設けているところは17校と少ないです。そして各大学での募集人員は80人前後ということなので国公立大学の薬学部へは成績上位者から1,300名ということになります。
偏差値でいえば70を超え、公立高校では都道府県のトップクラスの進学校で、その中でもトップクラスの生徒の偏差値と同じことになります。難易度は難関~超難関です。
国公立大学・公立大学薬学部を受験するには、まずはセンター試験を受けます。試験科目は国語、地歴か公民、数学2科目、理科2または3科目、外国語です。
国公立大学薬学部を目指すには最低でも得点8割を取らなければなりません。センター試験のあとは国公立大学薬学部別の個別試験となります。大学ごとに試験問題の傾向は違いますので、しっかりとした対策が必要です。
一方、私立大学薬学部も合格するのは非常に難関です。入試問題については他の学部とは少し違い、特殊なものになる傾向があるようです。
そのため合格するには薬学部専門の対策が必要となります。大学により出題されやすい分野や問題が違いますので、志望大学の入試傾向を把握しておかないといけません。
まとめ
国公立薬学部の6年制と4年制の違いや仕組み(後編)
薬学部を卒業したあとの進路
薬学部でかかる学費
国立大学薬学部へ入ることの難しさ