文部科学省の調査によると、高校生の不登校の割合は、およそ65人に1人といわれています。高校は義務教育とは違い、サポートも薄くなるため、高校生で不登校になってしまうと、中退してしまうケースも多いようです。
高校生 で 不登校 になる原因と、対策についてお話しします。
高校生の不登校問題。原因と家族がしてあげられること(前編)
高校生が不登校になる原因
高校生ともなると、子どもとして扱いにくい年代です。ですが、中身はやはりまだまだ子どもだということを忘れてはいけません。その多感な時期にこそ、周りのサポートが必要となるのです。
そのサポートを行うためには、なぜ高校生になって不登校になってしまったのかの原因を探る必要があります。
まず一番に考えられるのは「環境の変化」です。義務教育から解放され、自分の意志で学校に行くのが高校生です。義務教育の時のように、行かなければ学校が登校するようにサポートしてくれるわけではありません。
そうなってくると些細なことから生まれるきっかけが、不登校への道を歩ませてしまうのです。
勉強が嫌い・苦手だったり、周りとなじめず楽しくなかったり、なんとなく学校へ行く意味をみいだせなかったりするなどの思いが強くなりだすと、不登校になりやすくなります。
昨今の経済状況のせいか、家計を助けるために働きたいと思ったり、経済的に余裕がないことが恥ずかしくて学校に行けないなども影響を与えているようです。
高校生になると、勉強が難しくなるため、学習内容についていけなくなり、登校する意欲をなくしてしまうパターンもあります。今まではできていたのに、急にできなくなってしまい、自信をなくしてしまうことは往々にあるのです。
高校2年、3年ともなると、目の前に突き付けられる進路や進学のプレッシャーも、不安となって子どもたちに大きくのしかかります。大学受験、就職、どちらにせよ、周りの期待に応えられないかもと感じ始めると、精神的にかなりこたえます。
このままでいいのか、自分がどうしたいかわからないという思いも、募りすぎると、うつなどを引き起こしかねないのです。
高校生の不登校にどう対応すべきか
原因を知ることが一番の解決策ではありますが、無理に原因を探り出すようなことをしては逆効果です。まずは子どもの中に蓄積されてしまった焦りや不安を少しでもいいので受け止めてあげるよう努めてください。
そのためには多少休んでも大丈夫と大きく構える気持ちが大切です。無理に登校させても事態を悪化させかねません。明日はいくと約束してもやはり無理だった場合も、叱ったりせず理解を示してあげることが解決への第一歩です。
とにかく穏やかに、落ち着いた時間を一緒に過ごしてあげてください。その中で、なぜ学校に行かないのかを話してくれるのを待つしかありません。言わないのではなく、言いたくない可能性もあります。
そして、当の本人が一番学校に行けないことに傷付いている可能性もあるのです。心配かけまいと嘘をつくかもしれません。そのことにさらに苦しんでいるかもしれません。なんとなく、大ざっぱでいいので、ある程度は事情を察してあげられる状態になれば十分です。
まとめ
高校生の不登校問題。原因と家族がしてあげられること(前編)
高校生が不登校になる原因
高校生の不登校にどう対応すべきか