「医学部受験の現状、および「補欠合格」の本当の意味合い(前編)」では、 医学部 受験の仕組みや正規合格、 補欠 合格についてご説明いたしました。後編では、医学部受験で補欠合格だった場合の注意点についてお伝えいたします。
医学部受験の現状、および「補欠合格」の本当の意味合い(後編)
「補欠合格」がただ単に補欠で終わらない理由
私立大学の医学部は国公立の医学部の併願先とされることが多いです。また私立大学の受験日も大学によって違います。そのため多くの私立の医学部を受験します。
そして国公立の医学部を第一志望、私立の医学部を併願先とする人は、国公立を狙うだけの学力があるので、比較的に私立の医学部には合格しやすいです。
しかし本命の国公立が受かれば、私立の方を辞退します。私立の何十倍という倍率をくぐり抜けて合格する人は大体の場合、国公立を第一志望校としています。
そのため私立の正規合格者がほとんどいなくなってしまう大学もあります。そのような場合に対応するため、補欠合格者を多くとります。
実際に入学する人のほとんどが補欠合格者だった、ということも起こります。
そのような状態にあるため、補欠合格だといってもまだ諦める必要はありません。
入れ替わりの激しい「合格者」、入学式までの間、私立の医学部ではバタバタして落ち着くことがないでしょう。
補欠合格の順位の公表・非公表
補欠合格とひとまとめに言っても、入試の結果によって点数の高い人から順位がつけられています。そしてこの順位、公表している大学もあれば公表していない大学もあります。
補欠合格の順位というものがわかると自分の立ち位置がわかり、入学できるのか、それとも望みはないのかと大体のことがわかります。
しかし公表されていない場合、期待をしてもいいのかどうか全くわかりません。本人はもちろんのこと家族にとってもかなりの精神的ストレスを感じる場合もあります。
補欠合格をもらった場合に気をつけること
国公立の前期の結果が3月半ば頃、後期の結果が3月後半頃、私立の場合は1月半ば頃から試験や結果が順次続く状態となります。
補欠合格の中から繰り上げ合格に選ばれた場合、大学によって違いはあるものの電話連絡がくるのが一般的です。入学の意思がある場合は後日、入学関係の書類が送付されてきます。
繰り上げ合格者の発表時期も大学によって違いがあり、正規合格者発表の後から3月下旬まで続きます。
特に国公立の合格発表後である3月中旬以降の連絡が多くなるようです。せっかく繰り上げ合格となっても辞退する場合もあり、時には4月に入ってから連絡がくることもあります。
この時期の電話連絡には特に気を配っておく必要があります。そして繰り上げ合格になることも考えて、ある程度の準備もしておく方が安心かと思われます。
ちなみに国公立の場合、「補欠合格」というのはなく「追加合格」というものになります。
補欠合格と同じような意味合いですが、電話連絡が来た際、不在で電話に出られなかったら次の人に回される場合もあるので、特に注意が必要です。
まとめ
医学部受験の現状、および「補欠合格」の本当の意味合い(後編)
補欠合格の順位の公表・非公表
補欠合格をもらった場合に気をつけること