高校受験における一般入試では学力検査という5教科のテストが行われます。そしてこのテストの点数と共に重要なのが内申点が記載された内申書です。都道府県によって 内申点 の 出し方 に違いがあり学力検査との比重もさまざまです。
内申点がどのように作られ、都道府県によってどう違うのか、ご紹介いたします。
高校入試で必要な内申点という存在、及び点数の出し方(前編)
内申書(調査書)には何が記載されるのか
高校入試の際、中学校での成績や活動の記録などが記載された内申書というものが作成されます。
内申書の成績は計算によって算出され「内申点」として表されます。この内申書と入試当日の学力検査によって志望校の合否が決まります。
内申書には成績のほか、部活動の記録、学校活動の記録、英検や数検などの資格、生活態度、欠席日数などが記入されます。
そして成績を表す内申点ですが、これは都道府県によって計算の仕方が異なります。
中学校で履修する教科は全部で9教科です。通知表は1教科につき「5」が満点で、全部で「45」が満点となります。そして内申点は通知表をもとに点数に換算します。
都道府県によって換算方法は違い、またいつの成績を内申点にするのかも都道府県によって違います。
3年間全ての成績が対象となる場合や、中3の時の成績の比重が中1・2よりも大きい場合、中3の2学期の成績だけが対象となったりとバラバラです。
内申点と深い関係にある絶対評価
今の日本において学校の成績は「絶対評価」という方式が取られています。
以前は「相対評価」といって、評価の基準を最初から決めておき個人の成績をそれに当てはめる方式でした。
つまり通知表を記載するときに「5」は何人「4」は何人というように最初から決まっていました。
現在は「絶対評価」という方式が取られており個人それぞれを見て評価をつけます。
例えばテストの点数が90点~100点は「5」、80点~89点までは「4」というように「5」も「4」も人数が決まっていません。
大げさに言うとクラスの半分に「5」が付くということも考えられるわけです。
つまり学校によって、担当の先生によって、バラつきが出てくるのです。成績は評価の緩い学校もあれば厳しい学校もあります。
成績の評価から内申点を出すため、学校によって内申点のつけ方が違い、高校入試においてもバラつきのある内申点で選抜されてしまうのです。
都道府県ごとに、統一性をもって評価をつけるようにはなっていますが、担当教科の先生によって評価のつけ方は多少なりとも違ってくるので、やはり全員が公平に評価されるとは言い難いものがあります。
学力検査を重視する傾向になってきた
絶対評価の導入によって、最近では「内申点」よりも「学力検査」を重視する都道府県が増えてきています。
一般的に内申点よりも学力検査の方を重視する学校の方が偏差値が高い傾向にあるようです。
「内申点」:「学力検査」=「3」:「7」という割合が多いようですが、「5」:「5」というように、学力検査と同じく内申点も重視する都道府県もまだまだあります。
まとめ
高校入試で必要な内申点という存在、及び点数の出し方(前編)
内申書(調査書)とは一体何か?
内申点と深い関係にある絶対評価
学力検査を重視する傾向になってきた