理科系学部で最高峰といわれている医学部。地域医療に貢献する医師や、最先端の医療を研究する医学研究者など、その目的はさまざまですが 医学部 卒業後には医師国家試験に合格しなければなりません。
国家試験合格率の高い大学医学部のそれぞれの特色について ランキング でご紹介します。
医師国家試験合格率にみる、特色ある医学部ランキング5校
地域医療の確保 自治医科大学
自治医科大学医学部は地域社会の医療の確保、向上を通じて地域住民の福祉と健康を守る「総合医」の育成を目的に設立されました。
そのカリキュラムは卒業時点でより高度な臨床医学の能力を身につけることを目標にした6年間の一貫教育となっており、在学中の授業は常に臨床医学との関わりを重視しています。
さらに自治医科大学は2013年の第107回医師国家試験から5年連続で合格率ナンバー1の地位に輝いており、2017年の第111回に至っては初めて合格率100%を達成するなど、質の高い教育が行われています。
「新・筑波方式」筑波大学
近年の医学の進歩及び多様性に対応するには、医師となった後にも継続的かつ自発的に最新の医療知識を学び、治療を行っていく医師の育成が不可欠であると考え、平成16年度よりカリキュラムを抜本的に変更して教育を行っています。
具体的には以下の3つの柱で構成され、卒業までの間に基本的な臨床能力および基礎的な医学研究能力をそなえた医師の育成を目指しています。
- 学生が受け身となってしまう講義形式の授業を削減し、少数の学生に対して教員を配置するテュートリアルの全面導入。
- 臨床実習においては長期間にわたる参加型の実習。
- 信頼される医療人となるための医療論及び必要な知識・技能・態度を1年次から5年次まで継続して学習。
上記の「新・筑波方式」、言うなれば体験型のカリキュラムは他の医学部とは一線を画すものであり、このカリキュラムによって自主性を持ち、臨機応変に対応できる医師の育成が期待されています。
医学への使命感 名古屋市立大学
名古屋市立大学医学部は名古屋都市圏の中核をになう医療機関として、人間味のあふれた医師の育成と人類の未来に貢献する医学研究を行うことを目的にしています。
そのため、医学に対する使命感と倫理観を持ち、幅広い科目での知識と患者を思いやる心を持った医師の育成のため、医学部附属病院では卒業までにすべての診療科で臨床実習が行われます。
新時代の医療人 横浜市立大学
横浜市立大学では基礎科学から最先端医療まで幅広い分野で活躍するための医学、医療倫理と知識、技術の修得及び、最新の医療技術を臨床現場に導入している附属2病院と連携して医学教育を行っています。
学生は卒業までに地域医療のプライマリ・ケア医としての技術と知識を備え、その先には医学研究者、医学教育者など、その分野における指導的医師や研究者の育成を目指しています。
指導医師の育成 東京医科歯科大学
疾患の治療はもちろん、予防及び健康の保持・増進を研究し、その成果を医学の進歩のために応用できる指導者的医師の育成を目指しています。そのため、学生には幅広い教養と豊かな感性を持ち、広い視野と高い倫理観、自ら問題提起、解決能力が求められます。
また、昨今のグローバル化に伴い、国際人としての意識をもって世界に貢献できる医師及び医学研究者の育成も目指しています。この理念を理解し、自らの役割を自覚し使命を果たすことが求められています。
医学部への進学を志すことは医師となるための第一歩であるとともに、医師としてその後の自分の目指す方向に沿った大学医学部を探すことが選ぶことが重要だといえます。
まとめ
医師国家試験合格率にみる、特色ある医学部ランキング5校
地域医療の確保 自治医科大学
「新・筑波方式」筑波大学
医学への使命感 名古屋市立大学
新時代の医療人 横浜市立大学
指導医師の育成 東京医科歯科大学