「 芸大 」と言うとどのようなイメージがありますか。芸大こと芸術大学は、美術系と音楽系にわかれます。アートに興味があるなら一度は芸大に憧れるものです。
しかし芸大 入試 は、一般的な大学受験とは大きく異なり浪人生が多いのが実情です。
今回は、芸大入試についてご紹介します。
めざせ、次世代のアーティスト!芸大入試のいろは
美術学部
美術学部では、絵画や彫刻、工芸や建築などの造形芸術やデザイン、新たな芸術を生み出す先端芸術など各アート分野を学びます。
学科によって入試科目はかわりますが、センター試験や学科試験の成績よりも実技(デッサンやデザインなど)や作品集の提出に重点がおかれます。
そのためただ絵が上手なだけでなく、美大入試専門の予備校などで徹底的に技術を磨いておく必要があります。
実技のほかに、国語や選択式の外国語(英語など)があります。
国立の東京藝術大学は最難関と言われており、相当高いレベルのデッサン力や構成力が求められるだけでなく、センター試験も好成績である必要があります。
そのため浪人を繰り返して入学する学生が多いです。
稀に独学で現役合格する学生がいますが、天性の才能を持った人材と言えるでしょう。
芸術大学は、国公立、私立を合わせてもそれほど多くありません。
そして、募集人員がそれほど多くないためどこも狭き門です。
そしてどの大学にもそれぞれ特徴があるため、早い時期からリサーチをしておき専攻や進路をよく考えたうえで、第一志望を決めたらどのような試験対策をすればいいのかを知っておきましょう。
音楽学部
音楽学部を目指す学生は、子供の頃からピアノなどを習い音楽に慣れ親しんできた人が多いですが、もちろん中高在学中から音楽の道を志す人もいます。
音楽学部の受験科目は基本的に、専門の楽器を演奏する「専攻実技」と音楽理論の知識を問う「楽典」、ピアノで聞いた音を楽譜に書き留める「調音聞き取り」があります。
これらのほか、ピアノ専攻でない人は「副科ピアノ」があります。つまり専攻の楽器とは別にピアノは基本的にできなければなりません。
声楽科受験の人は「コールユーブンゲン」という合唱練習曲集の中から指定された曲を歌う試験が課されます。
国公立の学科試験ですが、センター試験の国語、外国語(英、独、仏、中、韓より選択)、地理歴史、数学、理科などから指定科目の受験が必要になります。
本試験でも学力試験がありその成績も合否を左右します。
私立大学は、たいてい学力はセンター試験の国語と英語(英語検定など英語力を証明できる資格があれば免除)のみで、本試験では専攻実技や楽典、調音、小論文、面接などを行います。
そのため音大合格を目指すなら、受験対策をしてくれる先生にレッスンを受けながら、調音や楽典やなど音楽の基礎能力を磨き、一方でセンター試験対策もしなければなりません。
技術はすぐに上達しませんが、合格にはある程度レベルが必要です。
音大受験を決めたものの時間が足りないと感じるなら、音大受験の予備校にいく、または専門の先生に相談しアドバイスをもらいましょう。
将来の展望
音楽や美術に興味があるけれど芸大は合格レベルが高すぎる、卒業後の進路が心配である、私立は経済的に厳しい、また遠くて通学できないという悩みを抱える人は多いです。
そのような場合は、将来の展望を明白にして範囲を広げてみてはいかがでしょうか。
例えば国公立大学の教育学部には芸術専攻があり、美術や音楽を学ぶことができます。
教育学部は基本的に教員を目指す人が行くので目指す方向性が合わない可能性はあります。
しかし美術、音楽教師になるなど将来の展望がある程度はっきりとしているなら、むしろ教育学部のほうが仕事を得やすい可能性がでてきます。
同様に、CGやアニメーション制作など仕事に直結した実技中心で学びたいのなら、専門学校という選択肢も出てきます。
実際、芸大で芸術を学んでもその道のアーティストとして成功するのは苦難の道です。
将来の展望をよく考えておけば、大学在学中や卒業後の進路を決めやすくなるでしょう。
まとめ
めざせ、次世代のアーティスト!芸大入試のいろは
美術学部
音楽学部
将来の展望