子供が学校に行きたがらない。それは 不登校 のはじまりかもしれません。ここには、子供の言葉にならない叫びがあります。
子供の叫びを受けとめ、 原因 を理解するためにはどうすればよいでしょう。
我が子が不登校? 子供が学校に行きたがらない原因とは
始まりは登校しぶり
不登校のはじまりは「登校しぶり」と言って、理由ははっきりしないけれど、朝起きてこない、口数が減る、言葉が乱暴になる、子供がえりしたように甘えてくる、食事をしなくなる、自傷行為をするなど、普段と異なる言動があって学校に行きたがらない状況です。
この段階で、学校に連絡するのが大切です。その日のうちに担任の先生に相談してください。不在なら学年主任でもいいですし、保健室につないでもらって養護教諭に相談しても大丈夫です。
登校しぶりの段階で原因を特定する
「登校しぶり」は、「困っていることがある」という本人からのメッセージです。この段階だと、原因を特定しやすいです。
いじめや人間関係のトラブルであれば、学校や大人が介入することで解決できます。
宿題を期限までに提出できない、勉強に追いつけないなどの場合は、期限を延ばしてもらうなど個別に対応してもらうことで解決できます。
人の目線が気になる、どうしても受け入れられないことがあるなど、神経質な性格が原因の場合は、リラックスした場面を作り、本人の言い分を否定せず聞いてみると落ち着いてきます。
登校しぶりとは「本人では解決できない大きな荷物を背負ってしまったので助けて欲しい」というサインです。ですから、この段階で対応することが大切です。周囲からすれば小さなことでも、本人にとっては大きなことなのです。
否定せず話を聞き、苦しい思いをしたことをねぎらい、荷物を降ろしてあげることがポイントです。
しばらく様子を見ましょうは危険
「しばらく様子を見ましょう」と腫れ物にさわるような対応をしていると、本人は「困っているというメッセージを無視された」と無意識に感じ、やがて荷物が本人を押しつぶしていきます。こうなると、本人も原因がわからなくなってしまい、不登校に発展します。
不登校に段階になった場合の対応は、大きく二つになります。
学校に行かないこと以外は正常である時
朝は起きてきて朝食を食べる、家族と普通に会話する、笑顔も見せる、友人とも連絡を取っている、外出もする、塾には行く。しかし、学校に行こうとすると玄関から動けなくなる、学校に行っても教室には入れない。
このような場合の対応は、本人が専門家にカウンセリングを受けることからです。また、行政やNPOが運営している「子供が集って勉強している機関」にも通うことも有効です。
学校以外にも相談できる人、勉強できる場所とつながることが、ひきこもりの抑止と、学校復帰への足掛かりになります。
また、高校生であれば転校も選択肢の一つです。学校生活につまずいてしまった生徒を受け入れる単位制・通信制の高校が増えてきました。こうした学校の特徴は、生徒が「自分のペース」で学業や人生と向き合うことができることです。
卒業後は就職から難関大学進学まで、多様な進路を実現しています。カウンセリングで自分を肯定的に見つめ直し、学習環境を変えることで子供が変わります。
不登校以外の問題も抱えている時
学校に行かないだけでなく、暴力や暴言、拒食か過食、昼夜逆転、ネット依存などがあって、部屋にひきこもっている状況です。
このような場合の対応は、ご家族が専門家にカウンセリングを受けることからです。それは、ご家族の抱えている悩み(夫婦の問題、嫁姑問題、進路や学業面での過剰な期待など)が不登校の原因かもしれないからです。
優しく感受性の強い子供ほど、家族の気持ちを敏感に受け止め、しかし自分では処理することができず苦しむことが多いのです。
ですから、カウンセリングで家族が苦しみから解放されることで、子供の苦しみも解決します。大人が変わることで子供も変わります。
誰かに相談する
社会には、不登校を解決する「資源」があります。その資源の入口が学校・塾、先生・カウンセラーの存在です。まず、近くにいる人に相談することが解決を導きます。不登校の原因に悩んで一人で抱え込まず、身近にいる信頼できる人に頼ることが大切です。
まとめ
我が子が不登校? 子供が学校に行きたがらない原因とは
登校しぶり
しばらく様子をみましょう
ひきこもり
スクールカウンセラー
広域通信制高校