奈良県五條市に位置する「智辯(ちべん)学園高等学校」は、いわずもしれぬ、センバツ高校野球の強豪校として知られています。
高校野球の常連校である「 智弁学園 」硬式 野球部 の強さの秘訣はどこにあるのか、選手などのデータを、学校の詳細などを交えてご紹介します。
高校野球の強豪校「智弁学園」の硬式野球部について
智弁学園の詳細や偏差値
智弁学園の野球部を語る前に、智弁学園についてお話ししましょう。智弁学園は、学校法人智辯学園を母体とし「学校法人智辯学園」が運営している、中高一貫教育の私立高校です。
中学から入学した生徒と、高校から入学した生徒を完全にわけて別クラスで指導することから「併設型」の中高一貫校とも言われています。
偏差値は中学から入学した「六年制コース」の場合は68程度で、高校から入学した「三年制コース」と「英数コース」でおよそ58程度が合格ラインとなっています。
高校から入学した場合は、野球部と陸上部のみ所属することが可能です。文化発表会や、校内陸上競技会、講演会や演奏会などの学校行事も盛んに執り行われています。
「愛のある教育」を基本理念とし、宗教的情操教育を取り入れながら、心の教育にも力を入れています。和歌山にある「智弁和歌山学園」と誤解されることが多いため、「奈良智弁」や「五條校」という愛称で呼ばれることが多いようです。
智弁学園野球部について
先ほどお話ししたとおり、智弁学園と智弁和歌山学院との差別化をはかるため、「奈良智弁」と呼ばれることが多いのですが、高校野球では「新字体」を用いることが原則となっているため、正式名称となる「智辯」の文字は使わず、「智弁学園」と標記されています。
智弁学園の硬式野球に入部するためには、推薦枠が基本とされています。「スポーツコース」という表向きには公開されていないコースに所属できるものだけが、硬式野球部への入部が許可されるのです。
スポーツコースは完全に推薦されたものしか入ることができないため、偏差値も非公開となっています。そしてスポーツコースで智弁学園に入学した生徒は、学校に併設されている「桔梗寮」という寮で生活をすることになります。
同じ釜の飯を食べ、生活を共にすることで、目には見えない強い絆を深めていきます。練習時間は放課後から夜遅くまで、土日も遠征試合などもあり、丸一日練習していることがほとんどです。
その圧倒的な練習量の多さが高校野球の強豪校としての地位を確立しているのです。学園内には当然、硬式野球部専用のグランドも整備されているため、選手を育成するには適した環境が用意されています。
現在監督を務めるのは、ご本人も智弁学園で手腕をふるっていた経験のある「小坂将商」監督です。前監督であり、恩師でもある故・上村監督の意思を引継ぎ、生徒たちを引っ張っています。
上下関係をなくし、後から入部してきた選手も活躍がしやすい環境づくりに力を入れています。
選手の出身中学や、卒業後の進路
全国屈指の高校野球強豪校といわれていますが、実際は、ほとんどの選手が、地元奈良県出身で構成されています。
現在もっとも注目されているキャプテンの「福元悠真」選手は、奈良の聖徳中学出身です。3番ショートの「太田英毅」選手は兵庫の緑ヶ丘中学出身です。大阪や和歌山の中学校出身の選手もいますが、やはり大半が奈良の中学出身者が多数となっています。
推薦枠であるスポーツコースに在籍していても、やはり進学校であるため、成績優秀な「文武両道」の選手も多く、卒業後は大半が有名国立大学や、関関同立などの私立大学への合格者を多数輩出しているようです。
もちろん、大学へは進学せずそのままプロの道を進む生徒も少なくはないようです。
智弁学園野球部出身の有名人
智弁学園出身者で、現在現役として活躍しているプロ野球選手を抜粋してご紹介しましょう。
- 岡崎太一(阪神タイガース所属)
- 岡本和真(読売ジャイアンツ所属)
- 廣岡大志(東京ヤクルトスワローズ所属)
- 枡田慎太郎(東北楽天ゴールデンイーグルス)
この他にも、タレントの「ダニエル・カール」や、大手芸能事務所所属の俳優「中林大樹」も卒業生にいます。
まとめ
高校野球の強豪校「智弁学園」の硬式野球部について
智弁学園の詳細や偏差値
智弁学園野球部について
選手の出身中学や、卒業後の進路
智弁学園野球部出身の有名人