大学受験において、すべての科目は文系か理系にわけられます。現代文や数学、政治経済などさまざまな科目がある中で、 英語 は 文系 科目か理系科目かと聞かれればほとんどの人が文系科目だと答えるでしょう。
理系 に進むから英語はいらないと考える人もいますが、将来を見据えた時にその考え方は危険というほかありません。
英語は文系科目ではない?理系にも求められる英語の力
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なぜ英語は文系科目とみなされるのか
そもそもなぜ私たちは英語を理系科目ではなく文系科目と考えたがるのでしょうか。それは他の科目がどれも文系・理系に分類できてしまうからです。文学や政治学といった学問は誰もが文系科目だと考えるでしょう。
同じように理学や工学といった学問は理系科目だと考えられます。また、専門的な職業も文系と理系に分類されがちです。政治家や弁護士という職業は文系だと考えられますし、エンジニアや研究員は理系のものと考えられがちです。
英語が文系科目と考えられる理由はここにあります。英語を使った職業とはどのようなものを想像するでしょうか。おそらく通訳者や翻訳者が真っ先に思い浮かび、続いて海外の企業と交渉するビジネスマンや外交官を想像するのではないでしょうか。
これらの職業が文系だという認識が広がっているからこそ、英語もまた文系の科目であるとみなされるというわけです。
理系の大学受験では英語が重視されていないが……
大学入試において英語を入試科目に設定している理系学部が少ないというのも英語を文系科目だと感じさせている要因の一つです。
理系であっても英語はセンター試験でほぼ必須の科目ですのでまったくできなくても良いとはなりませんが、英語ができてもせいぜい多少得をするという程度の認識しかないでしょう。
さらに大学に入学した後も英語の授業は少ない場合が多く、英語がなくても問題なくやっていけるように感じてしまいます。
ですが英語を使わなければいけない場面は大学の卒業を目前に突然訪れます。理系の大学では卒業研究、もしくは卒業論文というものがあります。これはこれまでの講義で学んだことを踏まえ、実際に研究や調査をして論文にまとめるというものです。
この研究のため過去の論文や文献に目を通さなくてはいけないわけですが、大学で学ぶ専門的な技術に関する論文は世界中で発表されています。当然主流になる言語は英語であり、それらを読む能力が要求されるわけです。
卒業後も専門職、技術職として就職するのであれば英語で書かれた資料や仕様書を読む機会は一生ついて回ると考えた方がいいです。知識や技術力があるにも関わらず英語ができないせいで希望する職業に就けないという可能性も十分に考えられます。
最低でも読み書きできるレベルの英語力は身につけたい
英語を学ぶ人にはネイティブスピーカーとスラスラ話せるようになりたいと思う人も多いでしょう。たしかに一番の理想は読める、書ける、話せるという三拍子が揃っていることです。
しかし話せるようになるということにこだわりすぎるあまり、英語を学習する負担が増し、結果的に基本的なレベルにすら達することができずに挫折してしまう方が多くいます。
英語は読み書きができる程度のレベルでもとても役に立ちます。理系の専門職として活躍したいと考えるなら、とにかくまずは最低限の読み書きができるようになりましょう。
使える英語力を身につける方法
確かな英語力を身につけるためには学校の授業では十分とは言えません。人間の脳は繰り返し練習をしなければすぐに忘れてしまう仕組みになっています。
逆に言えば少しずつでも繰り返し復習をすれば知識として定着するということであり、毎日1時間でも30分でも、どうしても時間がない時は寝る前の数分間でも復習するという習慣をつけることが使える英語力を身につけることにつながります。
英語学習のモチベーションを保つ
日本で暮らしている私たちにとっては英語を学ぶモチベーションは保ちにくいものです。なぜなら日本にはもともと英語を使いこなせる人が少なく、英語がなくとも日常生活にはまったく影響がないからです。
ですが少しでも専門分野について理解を深めようと思えば英語力は必須のスキルであり、グローバル化に伴い今後は日常生活をする上でも重要なコミュニケーションスキルとなる可能性もあります。
自分は文系だから、理系だからという枠にとらわれず、他の科目と同様に英語の勉強も進めていきましょう。
まとめ
英語は文系科目ではない?理系にも求められる英語の力
なぜ英語は文系科目とみなされるのか
理系の大学受験では英語が重視されていないが……
最低でも読み書きできるレベルの英語力は身につけたい
使える英語力を身につける方法
英語学習のモチベーションを保つ