目指す大学や学部を決めようとしているみなさんは何を参考に選ぼうとしていますか。将来の就職のことや自分の興味のある分野、はたまた受験の時に必要な科目などでしょうか。
今回は、では近年、さまざまな学部が誕生して、盛り上がっている 文系 学部 の魅力についてご紹介していきたいと思います。
ますます深まる文系学部の魅力!文系にはどんな学部があるの?
人気を盛り返す文系学部
近年、文系学部は人気が低迷していたことをご存知ですか?2008年のリーマンショックによる大不景気以降、文系よりも就職に有利なイメージがあったり、資格が取りやすいイメージのある理系学部に人気が集まっていました。
しかし、直近では大学生の就職状況が圧倒的に改善したことや2012年度以降に高校を入学した受験生は新学習指導要領によって難しくなった理系科目を敬遠するために文系への人気が再燃しています。また、人のチカラが再認識されている今、文系に注目が集まっているのです。
新たな学部が新設され、ますます深まる魅力
少子高齢化が進む日本では、18歳の人口が平成4年の205万人をピークに着々と減少し続けています。文部科学省の2016年の調査では、国内の私立大学の約4割が定員割れになっており、私立大学の経営状況は悪化の一途をたどっています。
そこで、大学側はキャンパスの移動や学部を新設するなどの対策を行なっています。そのような流れの中で文系学部にもさまざまな新設学部が誕生しているわけですが、ではどのような学部があるのでしょうか。
まず注目していただきたいのが「国際学部」や「国際教養学部」です。2017年度では、愛知県の南山大学や大阪府の大阪産業大学、福岡県の九州大学などで新設されました。
この学部は、グローバル化する世界情勢の中で国際社会における国と国との相互理解を進めるための国際関係学を学ぶための学部です。戦争・紛争、核問題、領土問題、移民問題などなど、国と国との垣根が低くなる一方で国際情勢は複雑さを増しています。
この学部では、豊かな教養と外国語力、国際感覚を身につけることで「世界をリードする人材」を育成することを目標としています。まさに今の時代にぴったりの学部ということができるでしょう。
また「社会学部系統」も多くの大学が新たな学部を多数設置しています。例えば2017年度では、石川県の金城大学や京都府の京都産業大学などがあげられます。
社会学とは人間と人間、集団と集団、もしくは人間と集団の関係性の集まりである社会の秩序とはなにかということを研究する学問です。この学問もまさに人間のチカラというものが再認識される今、人を研究する学問として、時代に即した学問です。
このように、文系学部において多くの魅力的な学部が設置されてきているのです。
国公立大学の文系学部で高まる倍率
文系学部では、先ほどの「人気を盛り返す文系学部」でも述べた理由が原因で私立大学でも人気が集まっているほか、国公立大学でもある政策の影響で倍率が高まっています。
国の財政支出を少しでも削減するために出された文部科学省の2013年「国立大学改革プラン」では、国立大学の文系学部である教員養成系学部や人文社会科学系学部を廃止し、理科系などの社会的需要の高い方に定員をシフトするように通達が出されました。
これにより、文系学部に人気が集まっているのにも関わらず文系学部の定員が減ったことで倍率が急上昇しています。
例えば、滋賀大学では経済学部の定員を200人から150人に減らしましたが、河合塾の全統マーク模試の調査によると、志望者数は昨年の566人から637人と1割以上増加し、倍率は急上昇しています。
最後に
ここまで文系学部の新たな魅力とその近況についてお話ししてきましたが、いかがだったでしょうか。注目の新たな学部がたくさん新設され、文系学部が魅力をますます深めているということがわかっていただけましたか?
これまで就職の有利さなどから理系しか考えていなかったみなさんも一度文系の学部にも目を向けてみてはいかがでしょうか。
まとめ
ますます深まる文系学部の魅力!文系にはどんな学部があるの
人気を盛り返す文系学部
新たな学部が新設され、ますます深まる魅力
国公立大学の文系学部で高まる倍率
最後に